研鑽科学(ヤマギシズム)について(2008.8.1)
「ヤマギシズム」という語は、もう既に使う必要がなくなったが、「ヤマギシズム」という語が使われている間(消滅し終わるまで)は、その語源を明らかにしておきたいと思う。
―― 知的革命私案 ――
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Category: 知的革命私案 > 一 正しきに戻す | 2003.11.02 Sun 23:30

11.具現方式は何にでも

 その具現方式を実行に移すには、種々の方法・部門があり、政治面からでも、経済面からも、教育・宗教からでも、男から、或いは女から、学生・生徒や無職の老人からでも、不具病人も、そのキッカケを造ることが出来ます。
 今迄相反目、敵視していた間柄でさえも、利害相反する同業者の関係にも、物を需要し又は供給する何れの側からでも、技芸・学問の立場からも、軍人も、娼婦も、乞食も、具現方式により、理想社会実現のために、大いなる貢献を果すことが出来ます。又、先頭をきってその端緒を引き出すことが出来るのです。
 事実、楽しい明るい昼の世界が開ける確信が持てますなれば、誰しも協力・同調される筈だと思います。
 物から、心から。身体労働から、頭脳から、個人又は団体的行動や、施設等からする方法もあります。
 この方式では、稲田に水を仕掛けるようなもので、誰か水口を切ってキッカケを造れば、水量が多い程、下地が出来ている程、流れをよくする程、早く、稲はそのままで、低い所から低いところからと浸潤して、何時の間にか満水になるように、無理なく自動的に、連鎖・循環的に拡がるのです。
 何にでも、この方式はあて嵌められまして、その根本理念は、物にしても、心にしても、生命等迄も、それぞれその持ち味を、最大に役立たすことで、真にその価値を生かすことにあります。
 例えば、一般社会人の中には、軍人を牛殺しや犬捕りよりも軽蔑しますが、人を殺すのが真の軍人の役目ではなく、人を護る仕事が使命だと自覚するなれば、敵(この世に敵はないが)だから殺してもよいと云う道理は、なり立たなくなりましょう。親子・兄弟・血縁があるであろう、自分も死ななくてよい方法を考え付くでしょう。人が人を殺すなど、野蛮の骨頂だ位は解っているでしょうし、どうぢたら人を殺さずにすむか、その方法の軍人幸福研鑽会を始めることです。
 向う側の兵隊の命を愛し、つまらぬことはやめましょうと和解し、双方協力して、足下の荒廃や、進んで風水害を護り、溺れる人を援助したり、火災に応援し、悪伝染病を駆逐する仕事も、物と人を保護する軍人の真使命に合致し、銃や爆薬を持たないで、人助けする、貧困家庭や農繁期に、応援に行く兵隊ばかりになれば、愉快なものでしょうし、世界中の民衆から敬愛されるでしょう。
 ここまで云わなく共、軍人の賢明さで既にその具現方式を了解された事と思います。
 乞食・娼婦にもと云いましたが、それぞれ真の生き方があり、理想郷実現の貴重な一役、或いは主役を演ずることも出来ます。自殺アコガレクラブや、世界ルンペン団体幸福研鑽会を開いて下されば、私も一員として参加し、私なりの具現方式を提案し説明もしましょう。
 世界大国代表の我利外交の代りに、幸福研鑽会の方が余程近道で、赤ん坊の時から食べさせ着せて、学校でも教え愛して育てた吾が子を、戦場に送らなく共すみましょうし、飛行機や軍艦で、砂糖や毛布を贈る相談は出来ないものでしょうか。
 如何に巧妙に理屈付けても、戦争は野蛮です。暴力です。絶対避けねばなりません。親があり、子が、妻が一番頼りとすがる主人を牢獄に繋ぎ、白旗掲げて手を合わしているものを、何の役にも立てずムザムザと、ニワトリと間違えてか首を締める・・・(アッ!ペンが折れました・・・)赤鬼共が横行しているとは、余程妖怪不思議に出来た世の中です。神に祈って、原爆を飛行機に積む青鬼共の世界は、暗い方が仕事がし易いのでしょうか。
 一網数十万人に、一瞬眼球を飛び出させて、神の国へ昇天さして上げようとの慈悲心は、先ず御自身から遠慮なく浴して下さる方がよくはないでしょうか。自国へ落して、皆神になられた方が天国への近途でしょう。
 偉い代表者が出て、国政に、対外交渉に、平和と幸福のためにと云って、心血を注いで知恵を搾られているようですが、次の世界の明りが射したら、口が耳まで裂けているのや、シッポのやり場にこまるのがいないでしょうか。百鬼夜行・狐狸跳梁の暗黒界で、暗黒が人間社会の免れざる当然の姿と肯定し、活躍している手探り外交官のずるさ、浅知恵さは、私共の眼には賽の河原の童児の石積みにも劣る所作に見えます。
 私共は、こんな混濁・乱行の世の中で暮らすことは不得手で、陰惨なことは嫌いですから、見切りを付けまして、明るい正しい、暖かい昼の世界を引き出す計画を樹て、実行に着手したのです。
 目指す次の理想社会は、陽気な昼の世界です。松明や堤灯は荷厄介になりますから、それを造ったり保管しなくてよろしいし、獄門は開かれて楽園の門になりましょう。
 行き易い間違いのない方法は幾らでも、何処にでもありますが、一々列挙して綴っていては、紙面を塞ぎ主題が乗り遅れになりそうです。凡ては具現方式に則って行なえますが、それ等解説は後日に譲り、本題にはいりましょう。

Category: 知的革命私案 > 一 正しきに戻す | 2003.11.02 Sun 23:29

12.人間の知能

 猿に自転車の練習をさすと、乗れるようになり、インコは人語を真似ますが、物を考えだし、創作する能力が低いばかりに、人間のように文化生活が進みません。
 人間と猿との知能が反対であったなれば、人間の生活力は猿より劣り、食は作らず、寒さに弱くて、棲息地帯は狭くなり、子は自活する迄に年数がかかり、樹上にも泊られず、逃げ足遅く、爪牙も持たずに、獅子・狼に絶滅されていたでしょう。
 水に入れば、魚や蛙にも劣り、蝗程も跳べない人間が、潜水しつつ、洋上・空中さえも、食べ乍ら、読み乍ら、寝ながら移動が出来るのは、他の動物と、知能の働きのみが異う結果に外ならないもので、将来には、月や星の世界へも行きかねないでしょう。
 肉体労働なれば、何時迄も稼がねばならないでしょうが、頭脳は何を考え出すか、唯一人の、一回だけの考案が、永久に万人に役立ち、何れは、衣食住用物資は殆ど稼がなくても、自由に得られるでしょうし、疾病から身体を護り、長寿を全うするようになりましょう。
 私は感謝のない生き方で、感謝したり、感謝されたりしようと思いませんが、生きている事に感謝している人には、朝から晩まで寝ている間も、先人に感謝の連続でしょう。衣服・住家・踏むコンクリートにも感謝し、食物・容器に感謝し、水を汲み上げ、マッチから火を出すことを教えた人に、物に感謝し、本の紙・字を考案し郵便制度を考え、電灯・ラジオを、それからその元の元を考案した人に、見るもの触れるもの皆感謝であり、誰か見た事もない人に知能に感謝することです。
 世の真実を悟り教えた人に、豆腐・こんにゃくの考案者にも、私の永年の弱腸を快調にした陀羅尼助薬を創り出した人にも、一粒毎に多謝多謝でしょう。
 謝意の如何にかかわらず、力の百年は人知の一瞬に及ばず、一人の一回の頭脳の働きは、百万年幾百万億人に幸福を齎し、連鎖関連的に永遠に消えないでしょう。
 これ程輝かしい実績を遺し、立派な希望さえも期待される実現力を持つ知能を具え乍ら、心理的方面の解決が甚だしく遅れ、且つ社会構成の真髄を掴み得ないで、人間社会に紛争が断たれず、不幸から脱却出来ないとは、省みて辱しい限りです。
 私は人間の持つ知能は、必ずやこれ位の事は容易に解決し得るものであることを、堅く信ずるものであります。
 これには必ずその原因が介在し、これを除去することは、神仏等他に絶対者があるとしても、それ等に何事もなし得るものでなく、人間を幸せにするものは人間であり、その知能であることに間違いなしと断定しております。
 この事が判り乍ら、何時迄も苦悩を続けていないで、今こそ、直ちに持てる知能を働かせて、真実の社会にしなければならぬ秋でしょう。

Category: 知的革命私案 > 一 正しきに戻す | 2003.11.02 Sun 23:28

13.不幸の原因

 他の何物も真似られない優秀な知能を持っている人間が、人間自身の不幸を無くすることの出来なかった原因は、知能の用い方が間違っていたからです。
 物を探究し、造り出すことには、随分知恵を絞りよく働いたものでしたが、又これも大切で、今後も大いに強調しなければならない事ですが、物を造るにも、何かに知恵を働かすにしても、その目的をハッキリ知って、真に幸福になるように成すことで、現在の考え方や、成すことには、多分にその反対のものがあります。

Category: 知的革命私案 > 一 正しきに戻す | 2003.11.02 Sun 23:27

14.人情社会組織に改造

 今までに言い尽され、教えられて陳腐なことですが、ややもすると、自分のみの近道を行なおうとする間違いが、混雑の根本的原因です。
 これは、一見最も楽な、確かな方法のように思い違いをしやすいもので、殆どの紛争は、ここから発しています。
 なる程、今の世の中ではこんな考え方の人が多く、そんな人は、一人で何倍かの幅を取り、その限界を知らないために、幾らでも拡大しようとします。こうした行為は、少数の人でも、多数の人に影響しますのに、周囲からこんな人に寄って来られて、遠慮していたなれば、自分の立場が無くなりますから、止むなく自分で自分を護り主張するのは、誰もの考え方でしょう。周囲がやって来るからで、自分としては、突っ張りたくないが、突っ張ることは間違いと知りつつも遂い、生きて行けないから突っ張ることになるのだと云うのです。
 ここに三つの方法がある。
 その一つは、その限界を定めて、お互いにその線を越えないこと。
 今一つは、他を侵すことの浅ましさ、愚かさを気付くこと。
 他の一つの方法は、有り余って保有していることの、無駄であり、荷厄介になる程、広く豊富にすることです。
 私はこの三案を併用すべしとしますが、そのうちで一番重点を置き、他の二案を欠いても、この一法だけは外すことは出来ないと思う案は第二案で、即ち幅る辱しさに気付いて、他に譲り度くなる、独占に耐えられない人間になり合うことだと決定しています。
 この案について話し合って見ると、大抵の人は難しいと云い、それは結構であるが、こちらはそのつもりでも、先方がその気にならないよ、と云う人は余程解りかけた人で、中には売僧の世迷言と嘲笑します。
 併しこの辺が逆の考え方で、真実を知らねば解けないのでしょうが、これこそ無理のない自然の真理であり、ヤマギシズム社会の基本となるものであり、他の二案が如何に完璧であっても、これがない社会は、無味乾燥・器物の世界に等しく、潤いのない造花の社会です。
 しかも、他の二案よりも容易に出来ることで、今直ぐでも、資金も設備も資材も製品も、新しく造らなく共、今あるままで、不平も不満も紛争も犠牲も、強奪も侵犯もなくして、にこやかな真実世界になります。
 以上の述べ方は、物の世界に偏しているやに解釈されやすいでしょうが、物質のみについての突っ張り合いを指しての事でなく、心の対人的持ち方、特に人と人との社会連繋の、切ることの出来ない真理性に立って、完全社会の要素として、人情の必要性を云ったのです。
 人は、人と人によって生れ、人と人との繋がりによらねば、自己を次代に継ぎ、永遠に生きることは絶対に不可能で、その関連を知るなれば、自己一人限りとの考えは間違いなる事が解り、お互いの間に愛情の含まれるこそ、真理に相違なく、今の社会的欠陥の最大なる原因は、国と国・官と民・業者と業者・団体と団体・人と人とが離れ、相反目している事にあり、政治・経済機構も大改革されますが、その何れにも相互関連があり、この条件を必ず重大要素として組織し、総親和社会への精神革命を必要とする所以です。

Category: 知的革命私案 > 一 正しきに戻す | 2003.11.02 Sun 23:27

15.人種改良と体質改造を

 人間と云う生物は案外迂濶なもので、他の動植物に対しては、随分思い切った改良を加え、新しい優秀な品種を作出し、その特徴を高揚して来たにかかわらず、肝腎の人間自身の問題には頗る狭い考え方で、排他的や、純血至上思想や、人間冒涜感等、因習・道徳・宗教観に捉われ、罪悪の様に惧れ、たまたまそれを採り上げて研究し、発表された著述等も、歴史的民族変遷史や、学説・理論に止まり、人為的積極的に、実際に応用一般化されたのものは、未だ微温的な優勢法に止まり、基本的改良は殆どないようで、ただ生物退化現象を真理とする、意識的又は無意識的退化防止的婚姻法や、崇高本能の自然的欲求や、移住や民族混棲等、環境的な原因から、無理論的な改良にまかされて、そうやく現状を維持しつつあり、劣悪体質・低知能に、自他共に苦しみ、進化向上の跡見るべきものがありません。
 ここに於て、私は遺伝繁殖学的、及び人為的、自然環境変異理論を基礎とした、計画的積極的人種改良を、急速に且つ現状に即して、理論と実際を結び付けた方法にて、実施せんとするものです。

Category: 知的革命私案 > 一 正しきに戻す | 2003.11.02 Sun 23:26

16.百万人のエジソンを

--- 千万人のシャカ、キリスト、
       カント、マルクスに優る人を

 私はキリストや釈迦が遺した足跡を、直接見ていないから、後世の人達よりの、間接的資料から観たものに過ぎませんが、彼等は先天的に相当優れたものを、持って生れていたやに想像しても、間違いないと思っています。
 又あの人達でなく共、あれ等の人に劣らぬ人も、世界の各所に実在したと思いますし、その秀でた因子は、直子は無く共傍系にあったものが、現代の誰かに組み合わされて、伝承されてあるかとも思われます。
 今彼等と同じ又は、彼等以上の優秀な遺伝子を持って、よき機会に恵まれた人が、百万人一千万人と実在したなれば、世界はどんなに変るでしょうか。そして、白痴・低能・狂暴性・悪疾病遺伝子の人達に置換されたなれば、物心両面の幸福条件・社会風潮等を、如何に好転さすかに思い至るなれば、何を置いても、この人間の本質改良に出発せざるを得ないでしょう。
 かのフランクリンやエヂソンの頭脳が、ああした環境・機会を得なかったなれば、今日の物質文化は、何処に止まっていることでしょう。一人の頭脳は、連鎖関連的に全世界を一変するでありましょう。
 世の女が皆、クレオパトラの鼻や、楊貴妃に成っても妙味は無いが、創造の神とやらは、余りにも不公平で、才色美麗、孔雀の誇りに鳳の高さを兼ね与え、一方梟眼にアヒルの無様さ、かける翼も、さえずりさえも与えられない醜女の一生を歎ぜしめる無慈悲さは、私には辛抱し切れないのです。せめて赤い牡丹にない紫を可憐な菫に、香を白梅に、与えられるように、色とりどりのよさ美しさ、持ち味が保てるようにはしたいもので、自他の好まぬ劣悪因子をなくして、親は至らぬ子に心を苦しめ、子は境面にため息する哀れから、解放しなければ可愛想でしょう。
 美醜の標準、賢愚・優劣の限界は定め難く、巷の碑女も、絶海の孤独ものには又なき美女となったり、二世の契りの仲でも、突然紛れ込んだ美しい白鳩に眩惑される不安定性もあり、田舎初段の天狗も、兄弟子には手も出ないように、上には上があったり、何れかに一線を設ける訳には行きませんが、少なく共、大差を無くすることで、そうする場合、低きを再び繰り返さない方法を採ります。
 遺伝因子には、その殆どが劣悪形質遺伝因子であっても、一個又は数個の優秀なものを含んでいることもあり、それを抽出して、他のそれに劣った因子に置き換える組み合わし法によって、悪質を除去して固定したり、場合によると、劣性優良形質二個を組み合わせて、一代特別子を造ることも可能です。

Category: 知的革命私案 > 一 正しきに戻す | 2003.11.02 Sun 23:25

17.女性は300人近くの直子を遺す

 人間の女性は、一生のうちに一人で200人-300人以上の直子を遺すことも、近い将来に於て可能で、男性は、それが難計数的尨大な子孫を遺し得るもので、突飛に見られる私の理論も、そのうちに繁殖医術によって、立派に実験されて裏付けられるでしょう。
 私は、その理論の根拠及び実際人間社会に応用する具体的方法等は、後章で説明し度いと思っていますが、ここでは、愛児に先天的に、生れ乍らにして不幸の原因を背負わしてはならないとすることと、頭脳及び体質等の悪性遺伝は、子孫に不幸を齎すものであって、健全な心身から、ヤマギシズム社会は出発するものであり、私はそれを実現さすために、人間そのものの革命を強調し、人間の知恵から割り出した方法によって、根本的に、人間は人間の能力で改良出来得ることを主張し、実行を期することは述べて置きます。

Category: 知的革命私案 > 一 正しきに戻す | 2003.11.02 Sun 23:24

18.体質改造

 犬が水に入ってオットセイになったのか、オットセイが陸へ上って四足で走るようになったのか、よく想像を巡らすことがあり、これ位のことはあり得ることだと思います。いかに突然変異でも、蛤が化して雀となったり、山の芋が鰻にはまさかなるまいが、併しこれとて何れもが生物で、物の起源を正確に知らない私には、それについて判らないことを知ったか振りが出来ないです。
 併し確実に実験して云えることは、動植物の環境適応性変化で、十字花植物の一種で、陸生では倭小で10センチ位で花を着け実を結ぶが、水中では無制限に蔓性に伸びて、太い茎は枝から枝を出し、3メートル平方にも及ぶ水面を独占し、恰も大財閥の逞しさにも似た繁盛振りを示し、花を咲かせても結実を忘れて、世に幅って行きます。寒冷を越さないと稔れないもの、暖地に育って冬を凌ぎかねる動物等もあり、風土病等も代を重ねるうちに、耐病性体質となっ耐過出来るようになります。
 人の場合も、親の台の、及び胎内にても、産れてからも、環境によって、知性・体力・質・機能は大いに変化するもので、学理と学説を、根底から覆すものがあります。要するに、優秀な先天的遺伝形質を持って産れた上に、環境適変化応性や、人為処作によって、幸福条件を完全ならしめますから、かような重要問題を自然にまかせ、等閑に過ごし、偶然変異の僥倖を期待せず、知性による積極的方策を断行します。(本項未完)

Category: 知的革命私案 > 二 先ず日本から | 2003.11.02 Sun 23:23

1.日本なる呼称

 私は日本とか、日本人とか、国と云う言葉を用いますが、日本とは、私共の考えている社会では、世界の一地域名であり、国と云うのは、個々に離れて独立したものでなく、便宜上の地方区割段階の一つであり、日本人とは、現在呼び習わしの民族の名称であって、永久に日本地域に居住しなければならぬものではありません。日本人の将来についての私の考え方は、そのうちに発表したいと思いますが、ここでは、理想社会は、今の日本地区のみに止まるものでなく、全社会が、正しい真のあり方に変ることを予想して、それの第一歩として、先ず私共は所謂日本人であり、日本に住んでいる関係と、地域が狭くて手頃であり、諸種の条件が揃ってありますから、ここから着手して、日本で実現させ乍ら、他の国の人々にも呼びかける心算です。
 今の世界状勢、特に日本人の物質欲求、及び心理的傾向は、この知的革命を遂行するに絶好の状態にあり、理論・目標のみを並べるのみでなく、具現方式により、混乱なくして、明るく、正しく、新しい、世界から関心と協賛されるに足るような、モデル社会と致し度いものです。

Category: 知的革命私案 > 二 先ず日本から | 2003.11.02 Sun 23:22

2.乏しき日本

 今地球上にある人の数は、あなたとを含めて、概算28億だとか云われています。多いと云えば云えますし、又そればかりかとも一口に云えます。
 実際人跡未踏の地があり、未開発の豊庫は地下に地上に眠っています。地表の三分の二には、酸水化合物を主として、幾多の元素が含まれ、その底にも豊富な資源が層をなし、地上何千米にも、衣食住生存必需元素が、混合・化合体で充満して居ります。
 今強いて果たし合いしたり、イケズ(意地悪)しなくても、物が無くなったり、こればかりの人間が住む土地が狭くて、困るような事もないでしょうに、又はるか彼方には、未だ当分燃え続けるであろう太陽が いていますし、太陽が消滅した時は一連托生、一寸位肥え蓄えていた処で、所詮は他よりも長命出来るのも時間の問題ですから、そうした啀み合いをしている暇に、星の世界へ移り住む協同計画や、太陽無しで生きられる方法の相談を、みんなでやればどうかと思います。
 唯今地球では、自由自由と云い乍ら、狭い囲いに沢山の人を押し込めて置いて、自分はその囲いの中へ自由に出入りし、思いのままの事をし乍ら、自分の方へは他を寄せつけない変な自由が横行しています。こんな囲いは、双方が相寄ってなくする相談をした方がよいでしょう。
 唯今、日本と名付けられた土地には、内外から造られた厳重な囲いがあります。そこには、何時から渡り棲んだものか、多数の
人間が生き残って居ります。こう云うものを国と呼んでいますが、この国の地下にも、どんな貴重な資源が無尽蔵的に埋まっているか判りませんが、現在その土地にいる人々が使用し得る資産を、土地を含めて見積って、一人当りに按分して見ると、世界中のどの国の人達よりも低いのではないでしょうか。最低位でないか解りませんが、高い人とは莫大な差異があります。ボルネオ辺りの住民等も、太陽光熱を含めた天然資源は、実に豊富に使用出来ると思います。
 日本なる囲いから出られぬ人は、物の使用の面で甚だ貧乏です。その年間消費する主要食糧さえも絶対不足し、衣料材・工業原資材も輸入に俟たねばなりません。賠償・負債は莫大なる額に上り、世界の海運・商権市場・投資関係も不利な立場にあり、天災亦恒例の如く襲来し、今のままで行くなれば益々貧乏国となり、他国との貧富の差は、愈々甚だしくなりましょう。
 併し誰を恨みようなく、誰が悪いのでもなく、よし悪い人があっても、今更云い合っても仕方なく、真相を知らずに、時の勢いの趣くままに如何ともなし得ず、反対し乍らも、戦争をどんなに
嫌っても、押し流されての結果でしょう。
 天皇さんでさえも、留めることが出来なかったとか。併しマア好戦大元師陛下であって、朕に続けと自爆されていたら、日本人は一人残らずになっていたかも知れなかったが、幸か不幸か、未だ溢れる程の人群で、人的資源だけは相当なものです。
 双方が流した血で、再び戦争してはいけないと書かれているのに、世界対立は頭上で火花を散らし、好ましからぬものを落されるや図られず、と云って国外へ逃げ出す権利さえ無い乏しさです。
 たまたま私が、こういう立場にいるからの僻みのみで云うのではありませんが、今のような形の国境は、無い方がほんとうだと思います。
 私はかように間違いであると信ずる国境制を、是正するためにも、この革命を提案する訳ですし、この革命が成就すれば、今の国境の必要はなくなり、一つの画線程度になることは、前にも述べて居ります。
 根本的原則は、個人の政治的・経済的及び居住地等、其の他凡てに機会を均等にするにあります。即ち居住地は個人の自由意志により、何地にも移動出来ることとし、世界政治を、世界人の総意によって行なうにあります。
 以上のような制度に改正するには、一方的希望のみでは成り立つものでなく、全世界の研究機会を設けて、慎重に討議することで、自他を離れて真理を究明し、双方理解の下に正当なる理論を見付け出して、実行に移すもので、私は遠からずこれが実現することを信じて疑わないものですが、それが実行される迄に、整理して置かねばならないものが有ります。囲いが取り払われた時の日本人の質の問題と、法制のみで築いた社会機構の欠陥を挙げねばなりません。
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