BOOKS: 『SCIENZ(サイエンズ)』
研鑽科学(ヤマギシズム)について(2008.8.1)
「ヤマギシズム」という語は、もう既に使う必要がなくなったが、「ヤマギシズム」という語が使われている間(消滅し終わるまで)は、その語源を明らかにしておきたいと思う。
―― アーカイブ: 2003/11 ――
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Category: 一卵革命を提唱す > 二 本旨 心あらば愛児に楽園を | 2003.11.02 Sunday 23:08

4.疎遠の会員の質問に応えて会の実情を

 本会は僅か一年余りで全国に拡がり、この通り大きなものになりました事は、当然のコースで、本会では会員諸氏も御承知の通り、本部はあっても、本部の建物は何一つありません。
 借事務所も、会員の心からの無料提供による住家の庇の一部を、
古箱を??して、当主自らの手で一坪余りを板囲いして、果物の空箱数個が椅子代りにあるのみで、電話一つ電灯一つありません。
 机もその家のものが一個置かれてあるのみで、誰に頼まれたものでもなく、誰もそれについて何も御礼も云わないし、気付いてもいないのかも知れません。会の有形資産は謄写版一台と書籍と(これも借越し)所判位でしょう。
 毎月の研鑽会の席も、その時の人数を予想したり、先方の都合で、区の事務所や学校を借用している始末です。会場の準備や後始末を、豊かでない(物財的に)地元の支部会員総出で毎月受持って居ります。遠地からの宿泊は、人数が特に多い時は、一灯園さん等にお願いしていますが、毎月殆ど会員の自宅へ、三々五々分宿さして頂いて、朝まで語り明かして、家族並に食を供されても、いつも無料です。
 会の収支は赤字赤字で、会計の会員や地元会員の立替えです。
 会の係に対して今迄の処、会から少しも報酬を出して居ません。
 本会としては不自由ですが、そこまで手が廻らないのです。
 何時迄もこんなでは続かないでしょうが、地元会員や心ある会員の協力で、現在迄は何とか足らぬ足らぬの中でやっと来ました。
 これは本部のみの事でなく、地方の各支部も殆どこれと大同小異で、又会員個人の宅へも、毎日毎日訪問者の絶え間なく、その応接に自家の仕事も鶏も鶏舎も散々です。支部結成や、本部との連絡や、協議や、新しく始める人への母役で東奔西走で、本会へ入ったなれば、金銭・物的に、時間的に、大きなマイナスになります。相当精神的にも労れます。併し四国・九州・東北等から来られる熱心さに、吾を忘れて迎え、又出掛けねばならなくなるのが人間の情です。
 物や金ではこんなことは出来ないです。
 人の情は恐ろしいもので、伝えた新しい人の成績が良くて、自分の方がズット落ちて、アア良かったと喜ぶ有様で、宗教・信仰生活等の人の行為とよく似ている位で、宗教や奉仕団体と間違えられて、初めて来る人の中には、相当厚カ間敷い、虫のよいのが沢山寄って来ます。こんなのは、大抵一二回迷惑(受ける当人は迷惑と思っていませんでしょうが、これでは続きませんから、何れ何とかすべきです)をかけて、離れて行く浅欲連中で、これも数のうちと、相手をしている会員の根気のよさは、呆れるばかりです。
 本会は宗教ではないのですから、お堂も伽藍も、社殿も要りませんし、大きな講堂も会館もわざわざ建てて、見掛け倒しで嚇かしたりしない方針だそうです。
 会員そのもの、会の方針そのものが、自らを出し過ぎないで、遅れて新しく入って来る人達に、よき母の愛で、乏しい人、至らぬ人の手を引き、共に携えて自分を忘れ、一見奉仕の形に見えます。先に始めた者が先に儲けないで、日本の隅々、アジアの隅々の最も乏しい人々を対象に、一日も早く浮び上るような方針を採っています。
 実に惨めな、各地山間部や東北地方の単作冷害地帯等は、最も早く普及されねば、富裕な恵まれた都市近郊の人々も、自責の苦しみは解消しないでしょう。
 先達の人や、建物の方は程々にしておいても、急ぐ方から手を尽して行かねばならないし、今日打つべき手は、明日とは云って居られませんから、乏しい農村、恵まれない人達に手を延べ誘う一方、先に始めて多少にても余裕の出来た人や、重点的の仕事を理解された人々は、一部を割いて、日本を根本的に豊かに幸福にする基本的方面にも、一手を加えられ度いと思います。

Category: 一卵革命を提唱す > 二 本旨 心あらば愛児に楽園を | 2003.11.02 Sunday 23:07

5.学問・頭脳を優待しましょう

 これは無形から有形物を創る仕事であり、不幸を幸福に転換する根本的の仕事に協力する、実践幸福運動のうちの一案です。
 会の真意が解れば、今迄無かった空地に鶏舎が建ち、元々居なかった鶏が、元気に舎内に充ち、卵を産み出し、米麦を増収する仕事、今迄手元不都合であったものが、廻りがよくなり、雛や成鶏に教えられて心が和らぎ、子供の育て方から、家内中や社会の中での心のあり方、幸福の正体を見付けることが出来る筈ですが、会員諸氏は、始められて未だ日が浅く、資本を注ぎ込んだばかりで、回収は付いていない人が多いと思います。
 併し、そのうちに稔りましょうし、何かは掴まれると思いますから、若しも、そのうちの何れかに気付かれたなれば、その一部を割いて、御自身の明日の幸福のための運動に、協力されることです。
 要するに、今迄にあった田や畑や財産を減らして、寄進奉納するものでなく、今迄の物はそのままで、それから増した物のうちから、その一部を幸福運動に協力しようとするのです。鶏を飼ってから増したか減ったか、何か無形財をも総合的に見て、棚下しをすればよく判ります。
 実践幸福運動は、今後いろいろ発表しますが、この養鶏部門からは、一羽の鶏に一年間に一個位の卵を出し合って、物欲に恬淡で、ただ研究あるのみの心理学者や、科学者に贈り、それ等の人の健康と生活を、農業生産に携わる農業者の立場から、農業者で出来ることで護り、尚その研究に専念して貰えるように、研究設備や、資料や協同力を他の部門や、国費から金に糸目を付けないで、提供したり、又はその人々の身の廻り一切の御世話をしたり、心からなる慰労に尽すような運動をしようと云うのです。枝葉末端ばかりに忙殺されていたのでは、何時迄経っても、根本的幸福は来たりそうにもありませんから、根本問題として着手します。
 細目具体案は後日発表しますが、会は発足後、日も浅い事でもあり、協力段階にある人は、一部に限られると思いますし、この運動を理解される迄には月日を要し、纒まる数量は今の処僅少だと思いますから、科学者方面から始め、心理学者、教育者、優秀学生等の順序に、重点的に贈呈してはどうかと思います。これは一回限りのものでなく、何年でも引き続き同一人に、その家族の人をも含み、しかも年間鶏卵に不自由をさせないように続けられる限り贈り度いです。
 さて受けて頂く人の人選ですが、これについては、矢張り会員の意向に従うことが当然で、私の考えを云うのはどうかと思いますが、一会員としての意見です。
 私は学会や、政界や、官界の事情に疎く、その氏名さえも知らない有様で、人定めする資料も能力も持ち合わせていませんし、何かに偏って、会の、或いは誰かの、又は或る団体の、何かに利用されてはいけないと思いますし、売名的や、幸福運動を有利に展開さす為にする行為等と、誤解の因とならないよう、充分公正純粋な機関に一任すべきかと思います。
 学会団体、又は新聞雑誌協会(そうしたものがあるか知りませんが)等に依頼して見たらどうかと思います。
 私は物品の動き等、一切干渉しないつもりですし、提案はしましても、決定されるのは会員自身であり、協力出荷されましても、御礼は一切申しませんから、その心算で、支部係や提案者に義理立て等の気分や、不純なものが微塵でも含まれているなれば、絶対に提供してはいけないです。
 偽りの贈物は、受ける人に却って迷惑を掛け、心の通わない汚れた品物を押し付ける事になります。
 真実社会を打ち出そうとする活動は、飽く迄真情そのものが肝要です。
 提供しないからとて、誰に気兼ねしたり、肩身を縮めることはありませんし、出したくなるように、成績を上げる方に一層努力することで、それから誰が出したか、出さないかも、一般にも会員間にも吹聴しない事だと思います。
 本案等に対し、忌憚のない意見や、提案や申し出を支部を通じ、本部へ出して下さる事を希望します。

Category: 一卵革命を提唱す > 二 本旨 心あらば愛児に楽園を | 2003.11.02 Sunday 23:06

6.主として種鶏家に提案

 次に毎年種鶏検査が施工されまして、その際の陽性鶏や、失格鶏等のうちから、少羽数宛出し合って、それぞれ重点的に贈呈してはどうかと思います。
 例えば、国会や、政府・府県当局者や学園・宗教家や、福祉施設の人達等、直接経済職業に携わらない人々に、軟かくて、他にない最上の若雌鶏等を、時には満腹して貰う計画は如何でしょう。
 代議士や政治担当者に出て貰って、不足ばかりはよく並べますが、吾々は忙しくて出られないから、その代りに頼んで出て貰っているのですから、年に一度位は、労をねぎらってもよさそうなものだと思います。又各国の出先機関の人々にも、日本の味を饗し度いです。
 これも党派や私情を一切交えず、純粋な慰労でなければなりません。
 会の何かの為にしては絶対にいけないから、左様な事にならないようよく検討し、慎重に実行されることを希望します。
 年一年と種鶏会員も増加し、将来広範囲に行き渡ると思いますから、重点的に順を追って贈呈し、それぞれの立場に専念し、その持場から幸福社会に協力される人々に、身寄りがなくて寂しい人達に、今迄にかつてないような美味と、親和の心をこめた鶏肉を賞味して頂きましょう。鶏を飼う身の立場から。

Category: 一卵革命を提唱す > 二 本旨 心あらば愛児に楽園を | 2003.11.02 Sunday 23:05

7.一卵革命の弁

 今や卵は至る処の店頭で堆く山をなしている。
 買えない卵が積まれている。
 財産を我が倉に掻き集める手段に、金を儲けるために造った卵、金を儲けるために売る卵は、細民には買えない。一般大衆の懐は余りにも薄く、高い卵が目前に積まれても、サラリーマンの食膳に賑わわないし、ハチ切れる肉体美は生れない。
 朝の一卵が如何に工員の労働能力を高めるか、農民の体力、愛児の発育を素晴らしく護るか、老人に若さを取り戻し、喜びを与える発育を素晴らしく護るか、老人に若さを取り戻し、喜びを与えるものであるか。
 ビジネスマンや、精神生活・頭脳に生きる者の頭を冴えさす卵を。
 主婦の料理を助け、家庭を丸くする卵をモット安くモット、モット豊富に造りましょう。
 美味しい鶏肉で、人間に味を付けましょう。
人の心に丸味をつけましょう。

Category: 一卵革命を提唱す > 二 本旨 心あらば愛児に楽園を | 2003.11.02 Sunday 23:04

8.万金積んでも買えない卵を

 しかもこの卵は金儲け目あてに造ったものでなく、わたしも、あなたも幸福になるために産まれた、心のこもった、金銭で買えない愛の卵であり、万金積んでも心は購えない。
 混濁世界をヒックリ返す卵です。
 私共は金で心は売りません。金がなくても得られる世に、金の要らない心の要る、美しい心の要る世の中に替えるのです。
 取ろうとすればやり度くない。取り合い奪い合いのこの世の中を、あなたを喜ばして私もうれしい世の中に、一ペンにヒックリ返す大仕事だ。
 国中の農家に鶏が謳い、国中の家庭に卵を贈る、お互い技を練り心を磨き、一個の卵に心を托し、人の心を呼び醒し、人と人とが手を繋ぎ、譲り合い贈り合いの世の中に、ヒックリ返す秋が来た。
 一羽の鶏に心を寄せて、議場に身命を賭す我等の代表に、世界の平和に棹さし来たる各国使臣に、一夕催し、暗黒の夜を、明るい暖かい世界総親和の昼に呼び醒ます鶏鳴に、幸福一色の世界を高らかにうたい、一羽の鶏、一個の卵から世界革命も成就する。
 ラッパに代える鶏鳴で、爆弾に代わるこの玉が、心の玉が転げ出て、あなたもわたしも子も孫も、楽しい世界が産まれ出る、花咲く春が産まれ出る。
 一卵以て産まれ出る、知的革命成就する。
           1954. 11. 30.
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