BOOKS: 『SCIENZ(サイエンズ)』
研鑽科学(ヤマギシズム)について(2008.8.1)
「ヤマギシズム」という語は、もう既に使う必要がなくなったが、「ヤマギシズム」という語が使われている間(消滅し終わるまで)は、その語源を明らかにしておきたいと思う。
―― 4.技術出し惜しみの批難に対して ――

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Category: ヤマギシズム社会の実態 > まえことば | 2003.11.03 Monday 00:06

4.技術出し惜しみの批難に対して

 私の構想している社会機構なり、真理と考えている事でも、前述の事情から、今全部を発表しかねていますが、技術や経営面についても、矢張り小出しにしなければならぬ事情があります。
 これについて随分批難がありますが、なぜそうするかについて、私の意図を述べましょう。
 技術や経営上の秘訣は、修得すればその人の心の善悪にかかわらず、一応は役立ちます。
 一挺の刃物に譬えますなれば、それの真当の使い方を知らない人にも使えます。子供や狂人や白痴の人が持つと、悪意はなくとも大切な樹を伐ってみたり、人を傷つける事や、自分で負傷することもあります。
 其の他、これも心の狂った人の部類にはいりますが、他人の迷惑は構わずに、自分の今日のみを考える人が持てば、他から刈り集めたり、脅迫したり、殺傷したり、又は怨念を晴らす道具にも用いましょうし、自殺にも使えます。
 又よく切れる刀は、よく人を殺し得ます。私共は争いのない、ひとと共に栄える幸福社会を目指していますのに、それをたたきこわし、自分のみの繁栄のために用い、社会に害毒を流し、当人も苦しむ結果になるような事をする人には、使って貰いたくないのです。
 他より先に抜け駈けで儲けようとしたり、他より多く技術を身に付けて、自分の地位を高め自慢の道具に使ったりする、われひとりの人に利用されたくないのです。自分が先取りしてからでなく、自分より遅れている人、弱い人の手を曵いて誘い合い、待ち合わして、同じ歩調で進み度いのです。
 技術・経営法を向上さすための研究は決行で、大いに進歩させねばなりませんが、それを実用に使う場合は、乏しき人を引き上げて、真の幸福目的(不幸な人の無い社会)のために利用したいのです。
 私としては出し惜しみと見られているよりも、又損を繰り返している人を見過ごす苦しさからも、早く一般に公開したいと思いますが、「理想郷実現のために」を思えば、口先でのみ、われ、ひとと共にを叫んでいる人や、(山岸会々旨参照)今はわれ、ひとと共にと思っていても豹変しそうな人には、先取りされ度くないのです。
 技術が向上し、物のみが如何に豊富になっても、真の幸福社会は到来しませんし、高い所の土持ちや、一部の人のみの物欲に加担する気になれないのです。
 この会は、自他及びその子孫が繁栄し、怒りや争いのない社会気風をつくる会ですから、この理が解り、自分も栄え、会に相寄って、拡充発展に協力する人々に活用され度いです。
 技術の一端を覚えて自分の利益のみ考え、幸福社会をつくる会に協力出来ない人や、会に反逆する人には、絶対に伝えない事にしているのです。初めは迎合して来て、会得しかけると理想社会も何もない、会が潰れようが、犠牲者が出ようが、かまわずに人を突き倒してでも、近欲に狂奔する人に対しては、口が堅くなるばかりです。
 これは一見狭量に見える行き方ですが、今の世相は、ここまでしなければならぬ有様で、汽車や電車の乗降・座席の争いや、商取引にも、共同事業にも、国際利害関係も、自分さえよかったらの、禽獣にも劣る浅ましい気風が瀰漫し、これを正すためにも、獣性の助長は絶対に出来ないです。
 私はそれ等の人や、甘い考え方の人達から、何と批難されよう共、社会人類を愛し、協力社会に尽す人達の繁栄に協力するつもりです。
 そうして親和・協力の人達が栄える事は、利己的な人が自滅・解消して、相共の人に更生することになり、親愛の情に充ちた幸福社会が訪れます。
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