BOOKS: 『SCIENZ(サイエンズ)』
研鑽科学(ヤマギシズム)について(2008.8.1)
「ヤマギシズム」という語は、もう既に使う必要がなくなったが、「ヤマギシズム」という語が使われている間(消滅し終わるまで)は、その語源を明らかにしておきたいと思う。
―― 3.日本人の反省 ――

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Category: 知的革命私案 > 二 先ず日本から | 2003.11.02 Sunday 23:21

3.日本人の反省

---国境をなくし理想社会へ
              通ずる近道---

 私はどう贔屓目に見ても、今の日本人はこのまま世界人の中へ出し度くないのです。
 まず外観の貧弱な事に気付きます。体躯が如何にも貧弱で、皮膚の光沢に乏しく、肉付きも姿態も立派だとは云えないでしょう。中には大兵肥満、見るからに好感の持てる人もありますが、全般から見て、世界的に優れ讚嘆するような人は少ないようです。
 他にも日本人と大差ない人は随分多いのですが、又総体的に優れて見える種族のうちにも、見るからに怪異な感じを受ける人もあり、時により同一人でも美しく、又は醜く見える場合もあり、見る人の感覚的なものもあり、赤い花にも白い花にも、それぞれの良さがあり、大輪必ずしも美麗なりと云い切ることが出来ないように、皮膚が黒いから、或いは白いから、黄色だからと優劣を決定するのは早計で、小さいものにも厳しいものを感じ、鶴には豚にないものを具え、一様に定める標準はありませんが、どことなく美を崇める人間性本能からは、見劣りがするようです。
 これの原因には、時流傾向性や、先天的遺伝形質や、栄養的要素から、又は性格感情的なものからも、職業・服飾・生活様式や、先入主観から来ているものがあると思います。
 これに就いてよく検討し、その原因となる欠点の除去に力め、向上を図るなれば、そうした面で、優秀な民族となることも難事でないと思います。
 それから、人間として最も大切な人格上の点で反省したいと思います。日本人も知能的組織の劣っていない事は、幾多先輩の事績を見ても立証されます。又人格的にも、決して卑屈な因子を蔵してはいませんし、行為は実に立派なものがあります。
 併し環境的主因から、多くの間違いを侵し、世界の人達から嫌悪されているのが現状です。これは内から出たものと、外部から然らしめた原因があり、戦前世界に於ての日本人は、或る地方では割合対等的に、又は優遇され、他の地方では恐れ嫌われ、或いは排斥されたもので、彼我の経済的生活程度・教養の高低・職業的貴賎意識・侵略感・初期の印象等、人間性の本質的なもの以外の、環境的因果関係からも大きく影響した、感情的な現われでしょう。
 諸種の関係から、世界各地であまり歓迎されなかった上に、或いは歓迎されなかったが故に、戦争となり、対外的に悪感情を募り、鬼畜・強盗の如く忌憚され、戦時・戦後の物資欠乏による物への屈服と、経済生活不安定と、目標・希望を失った虚無的索寞感から、人間的自尊心の忘却症状となり、物質偏重傾向になった事は、止むを得ない事と思いますが、このままの姿で国境が無くなることは、日本人が将来永久的に賎民化し、世界に不幸を永く遺すことになりましょう。
 幸い今日ではこうした混沌たる中にも、これを憂慮される識者は、日に多く現われ、人間意識の開発に活発な努力を捧げられつつあり、他を倒して獲物を奪い取ったり、物を乞い与えられるを、尾を振って待つ獣的醜態が習性にならないうちに目醒めて、且つ又戦前のような軍服による厳めしさでなく、真に世界の人々から尊敬され愛される知能と、人格を伴った、立派さを持ち度いと思います。
 外観・実質共に優れ、友好・親和の精神で臨めば、何処でも歓迎され、無駄な牆壁は自動的に解消されるでしょう。
 国境を無くする最上の絶対間違いない方法は、外交交渉でもなく、無論戦力でもありません。交渉や武器で無理に囲いを破って飛び出しても、招かれざる客の不愉快さは免れないでしょうから、各自の反省により、欠点を除去し、迎えられる立派さを身に備える事に専心する方が先決で、早まって不健全な荒んだ心で押し出して、悪い実績を植え付けると、拭い去ることが容易でなく、取り返しが付きません。
 国外へ出られるようになっても、人物試験合格者からでないと、雑草の種子播きになります。先決問題は、日本人自身の反省と努力によって、自身の頭脳・技術・社会人としての教養・人格・肉体等、実質・外観共に歓迎される優秀人となることで、これが国境を無くする近道です。
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